〈目次〉
令和2年4月17日
竹内流(相伝家)門人の皆様へ
竹内流相伝家十三代目
竹 内 藤 十 郞
(公印省略)
急 告
日本列島すべてが、新型コロナウイルスに備える改正特別措置法の緊急事態宣言の対象地域となりました。これを受けて、竹内流(相伝家)の本部・支部道場(大学・高校を含む)での稽古は、5月6日(水)までは“休み”とします。この措置は、二代目久勝の制定した竹内流の『掟』第二項「公の法や制度を守り、云々」(現代語訳)に合致するものです。
新型コロナウイルスは、「三つの密」(密閉空間・密集場所・密接場面)が重なる場所で感染が拡大しています。特に竹内流は、非常に近い距離で組討ちなどの稽古をします。これは三つ目の密接場面そのものですので、宣言の趣旨に従って、期間を限定して自粛したいと思います。
また、本部・支部道場での稽古は休みですが、各家庭での「ひとり稽古」は今までどおり続けてください。「継続は力なり」です。
なお、5月7日以降の本部・支部道場での稽古については、国や県の動向をみながら判断したいと思います。
よろしくお願いいたします。
以 上
令和2年5月5日
竹内流(相伝家)門人の皆様へ
竹内流相伝家十三代目
竹 内 藤 十 郞
(公印省略)
急 告(第二弾)
新型コロナウイルスに備える改正特別措置法の緊急事態宣言が、5月末まで延長となりました。竹内流(相伝家)の本部・支部道場(大学・高校を含む)での稽古は国や県の方針に同調して自粛することとし、5月31日(日)までは“休み”を継続します。ただし、それぞれの家庭等における日常の「ひとり稽古」は今までどおり地道に続けてください。
大変な社会情勢になっておりますが、これを教訓にして、6月以降の稽古のあり方について次の観点からのご意見・アイデアをメールでお寄せください。
1) 三つの密の「密接場面」への対処
例1)「小具足」と「羽手」、「剣法斉手」は、相手と至近距離になって呼吸や気合等で飛沫感染の可能性が予想されるので、当分の間はマスクを着用して組討ちを行ったらどうか。※少し変?
例2)「棒杖」や「抜刀・居合」は、道場では2m以上の間隔をあけて、「形のひとり稽古」を行ったらどうか。ただし、呼吸や気合等による飛沫感染を防ぐためにマスクを着用。
2) 三つの密の「密集場所」への対処
例1)道場では、師範・師範代はもちろん全員がマスクを着用し、2m以上の間隔(道場の事情によっては1.5m以上)をあけて一休みしたり稽古上の交流談話をしたりしてはどうか。
※(参考)「掟」の第七項「初心者、高弟ともに、同様にふるまわなければならない」(現代語訳)
3) 三つの密の「密閉空間」への対処
例1)窓を開放して換気を行うことを徹底してはどうか。(従前どおり)
4) 衛生安全への対処
例1) 道場常備の棒杖や木刀、小具足(袋竹刀や小木刀)などの稽古用具は、清潔な濡れ布巾でていねいにぬぐうことにしたらどうか。(“下手”の役割)
例2) 棒杖や木刀、小具足(袋竹刀や小木刀)などの稽古用具は、個人用のものを持参して稽古をすることを推奨したらどうか。
※「ひとり稽古」に使っている品で、達人はこれが当たり前の心得!
例3) 道場入室の前後には、手をていねいに水洗いすることを申し合わせたらどうか。
※2分間の水洗いは消毒液での手洗いに匹敵するというデータを参考に、せめて30秒以上の手洗いを心がける。
新型コロナウイルスは、「三つの密」(密閉空間・密集場所・密接場面)が重なる場所で感染が拡大しています。特に、非常に近い距離での組討ちなどの稽古は密接場面そのものです。竹内流(相伝家)関係者が被害に巻き込まれないように、宣言の趣旨に従って5月末までは自粛を継続したいと思います。
どうか、よろしくお願いいたします。
以 上
令和2年6月30日
竹内流(相伝家)門人の皆様へ
竹内流相伝家十三代目
竹 内 藤 十 郞
(公印省略)
急 告(第三弾)
新型コロナウイルスに振り回された感がしますが、緊急事態宣言が解除され、新たな生活様式が求められる世相となりました。皆様には、感染拡大を防止する観点から、「ひとり稽古」を地道に続けてくださいまして、ほんとにありがとうございます。竹内流の稽古は鋭い気合をかけながら組討ちをする密接場面の最たるものですが、それが集団感染源の一つに発展してひんしゅくを買わなくて済んだと、ほっとしています。
いよいよ夏本番・7月となります。各道場(大学・高校の古武道部を含む)では、下記の観点に留意して稽古に取り組んでくださいますようお願いいたします。
なお、熱中症防止・体調管理の視点から、
①稽古中はマスクをはずすこと、
②水分補給の時間を確保すること、
この2点には最大限の配慮をするよう心がけましょう。
記
(一) 三つの密「密接場面」「密集場所」「密閉空間」を回避した稽古
① 「密接場面」を避けた稽古をしましょう。
◆「ぼう」(棒・杖)・「いあい」(抜刀・居合)の稽古を優先。
0 一方向へ向かって、鋭い気合(有声の気合・無声の気合)を入れながら
「形の流れ」を稽古しましょう。
※ 向き合っての稽古は、当分の間、自粛することにします。ただし、大会等に招かれて演武する必要がある場合は、支部長・師範代の適切な判断とします。
※ 気合の入らない稽古は、相伝家道場関係では禁止! 「いあい」の場合も、丹田からの鋭い呼気・無声の気合を意識することが肝要です。
⇒ 呼吸や気合等による飛沫が気になるようであれば、それ相応の間隔をあければ済むことです。
◆「こぐそく」(小具足)・「はで」(羽手)・「さいで」(剣法斉手)は、「形の流れ」(1・2・3…に分解した“捕り”の所作)のひとり稽古。
0 一方向へ向かって、鋭い気合を入れながら形の稽古をします。
※ 向き合っての稽古は、相手と至近距離になるために呼吸や気合等に
による飛沫感染の温床と誤解されかねないので、自粛とします。
※ 気合については、「ぼう」・「いあい」の場合と同じく、丹田からの鋭
い気合の稽古を目指すものとします。
② 「密集場所」とならないようにしましょう。
◆ 道場内で一休みしたり交流談話をしたりするときはマスク着用が常道。また、必要に応じてはずして体調管理。
※ お互いの間隔は、1.8m(畳の長い辺の長さ)が目安です。道場内で話し合いましょう。
◆ お互いの声が届きにくい道場の場合は、携帯用のマイク・スピーカーなどを準備するなどの工夫をしましょう。特に、支部長・師範代にとっては、稽古に関する指示伝達をしたり稽古の成果・課題を話したりする際には格好の用品です。
③ 「密閉空間」を回避しましょう。
◆ 窓を開放してこまめに換気。
※ 激しい呼吸や気合によって体液などが飛沫となって浮遊しますので、換気には十分配慮しましょう。
(二) 「保健安全」に万全の配慮をした稽古
① 道場常備の棒杖や木刀、小具足(袋竹刀や小木刀)などの稽古用具は、消毒ティッシュや清潔な濡れ布巾でていねいにぬぐいましょう。場合によっては、集団感染の温床の一つです。
② 棒杖や木刀、小具足(袋竹刀や小木刀)などの稽古用具は、できるだけ個人用のものを持参して使用するように心がけましょう。
※中学生級ともなると、プロ・達人でなくても、自分のバットやラケット、竹刀が欲しくなり、どんどん慣れて技術が向上していますね。どこか似たところがあるようです。
③ 道場入室の前後には、手指をていねいに水洗いしたり消毒したりすることを習慣化しましょう。
※ 手指の2分間の水洗いは消毒液での手洗いに匹敵するそうです。となれば、入室前後には、せめて30秒以上の手洗いだけでも心がけたらどうでしょうか。
※ アルコールなどの消毒液を常備しておくことが肝要です。
新型コロナウイルスは、「三つの密」(密閉空間・密集場所・密接場面)が重なる場所で感染が拡大しています。特に、非常に近い距離での組討ちなどの稽古は密接場面そのものです。そのために、竹内流(相伝家)関係者が被害に巻き込まれたり巻き込んだりすることのないよう、「三つの密の回避」と「保健安全への配慮」には万全を期して稽古に取り組むこととしましょう。
どうか、よろしくお願いいたします。
以 上